いらっしゃいませ!
ヒロノカフェへようこそ!店長の中井 宏俊です。
今日のテーマは、
お風呂を掃除する時の温度に気を付けよう!
です。
家事の中にもお風呂掃除は入っていますよね?
そしてお風呂は夫婦であっても、独り身であっても、そしてお子さんがいる家庭でも、概ね毎日入るものです。

風呂掃除を少しサボってしまった時や、風呂場の隅っこなどしっかり洗えていない場所に、こんな汚れはありませんか?

そう、このピンクの汚れです。
今回はこれがメインテーマになります。
今回の話の流れはこんな感じです。
- このピンクの汚れは何か?
- ピンクの汚れによって引き起こされる病気とは
- 予防するために行える簡単な方法とは
では、早速いってみよう!
このピンクの汚れは何か?
このピンクの汚れは、もちろん細菌によるものです。

セラチア菌
と言います。
一応、学術的にはこんな風に言われています。
セラチアは、赤色の色素を産生する細菌として最初に報告されました。この色素はプロジギオシンと呼ばれ、赤色のコロニーを形成することはセラチアの大きな特徴の一つです。 (中略)
大きさは大腸菌よりも少し小さめのグラム陰性桿菌です。セラチア属には10菌種存在しますが、ヒトの感染症の原因菌としてはセラチア・マルセッセンス(Serratia marcescens)が代表で、我が国では霊菌と呼ばれています。
日本細菌学会より
http://jsbac.org/youkoso/serratia.html
赤色の色素を生み出すので、洗面やお風呂場でピンク色に見える汚れとして確認することが出来るわけですね。
ピンクの汚れによって引き起こされる病気とは
この細菌によって引き起こされるのは以下のような疾患や病態ですね。
- 肺炎
- 腹膜炎
- 敗血症
- 髄膜炎
- 尿路感染症
- 気道感染症
- 心内膜炎
病名としたら結構怖い名前の病気が並んでいます。
しかし、この菌は『日和見菌』といって、どこにでもいる細菌なのです。なので、病院や施設だけでなく家庭にも存在しているというわけです。
それだけ日常的に存在している菌ということで、普通の免疫の力、簡単に言うと抵抗力がある方であれば、体調を崩すような病気になることはまずありません。
なので、このブログを読んでいただいている現役世代の方々は、よほど激務や育児で疲れていない限り、何かしらの感染症に罹りません。
だったら何故、今回この細菌を取り上げたのかというと・・・?
免疫力が低い人が家族の中にいますよね?
そう、
子供

です。
特に乳児は免疫力がまだまだ未熟ですから、大人は大丈夫な日和見菌であっても、感染して症状を発症することが多くあります。だからこそ、保育園に預けて暫くすると、やたらと感染症に罹ったりもするわけですが。
となると、日頃のお風呂掃除でも気を付ける必要があるということです。ピンクの汚れが一見無さそうであっても、うっすら汚れていることもあるし、意外と隅の方は洗えていないこともあったりします。
そんなセラチア菌にどう対処するのが良いのか、次項で見てみましょう!
予防するために行える簡単な方法とは
このセラチア菌というのは、そこまで強い菌ではありませんので、ノロウィルスなどのように、次亜塩素酸(キッチンハイターなど)で消毒するまでは必要ありません。
まずは、普通の風呂掃除用の洗剤でしっかり洗いましょう。

ただ、洗い漏れがあったりするので、ピンク汚れが隅などに出てくることは、先に書いた通りです。
「そんな丁寧に洗っている暇がない」
そう言われそうですね。特に掃除に慣れていない男性の場合、掃除が雑になりがちです。そういう私も、決して丁寧ではないし、元々は性格的にも雑なところが多々あります。母親にも子供の頃は。それでよく怒られていました。
では、どういう対策がいいのか。
それは、
60℃以上の熱湯で掃除をする
これです。
洗剤を使って掃除すると、必ず泡を洗い流すために、シャワーなどでお湯を掛けて流しますよね。
そのお湯の温度を、ご自宅の給湯器で設定できる最大の温度に設定して、洗剤を流すのです。
一般的な家庭用の給湯器であれば60℃くらいまでは上げられるはずです。
60℃で数十秒~数分、熱湯を掛けると、セラチア菌はある程度ですが殺菌できるし、不活化(活動しにくくなる)出来ます。


洗剤で洗っているので、その時点である程度の細菌たちは不活化もしくは除菌出来ています。その状態で60℃かそれ以上の熱湯で洗剤の泡を洗い流すことで、ピンク汚れがつきにくくなる。つまりセラチア菌の増殖は抑えられる、ということです。
これなら簡単でしょう。給湯器の設定温度を最大まで上げて、風呂掃除の最後に熱湯で洗い流すだけです。
当然、熱湯なのでやけどには気を付けてください。決して自分や周りの人に掛からないようにしましょう。
今回はここまでになります。
また次回をお楽しみに!
コメント